年末調整の書類が配布されると「もうそんな時期か…」と思う方と、「毎年、年末に配られるこの書類は何なの?」と思う方がいるんじゃないでしょうか。
そもそも、年末調整って何?
給与担当の私も以前は年末調整の詳細までは知りませんでした。
でも、お給料を貰っている以上、年末調整の簡単な仕組みは知っておくべきです。
社会人としても、知っておくべきです。
「アルバイトだから関係ないや!!」ってことはありませんよ。
もしかすると払わなくて良い税金を払ってしまっているかもしれません。
そうならないためにも、年末調整の仕組みは理解しておきましょうね(^^)
アルバイトでも年末調整って、必要?
年末調整って、年間所得の計算をして正しい所得税の計算をし、翌年の住民税の納付金額を決定するものです。
毎月、給与から引かれてる所得税は「概算」なんです。
もちろん、アルバイトの方も年末調整は必要です。
所得がある以上、所得税は引かれていますからね。
入社した時に「扶養控除等(異動)申告書」を提出したと思います。
住民票の住所やら世帯主やらを書いたやつです。
これを提出したことによって毎月の給与から引かれる所得税の計算が「甲」欄扱いになり、所得税の税率が提出しない「乙」欄扱いよりも安くなっています。
でも、所得税って「この月額給与額なら年間所得はだいたいこれくらいやろう」って決めておおよその金額を毎月給与から引かれているんです。
その所得税の金額は国が作った「早見表」によって決められています。
なので、この「だいたい」の予想で納めた所得税を年末にキチンと計算して「ちゃんとした」所得税の金額に変更するんです。
これが、年末調整の簡単な仕組みです。
アルバイトを掛け持ちしてる場合は?
アルバイトで掛け持ちしてる人は、年末調整の時に注意です。
掛け持ちしてる会社の中で年末調整が出来るのは1社だけです。
なので、前述した「扶養控除等(異動)申告書」は1社しか提出することが出来ません。
てことは、提出していない会社の所得税は高くなります。
毎月、多く所得税を払ってるってことですよ。
でも、安心してください。
年末調整が終わったら、源泉徴収票が作成されますので、働いてる会社のものを全て用意し、2月の確定申告をすれば払い過ぎた所得税は戻ってきます。
でも、この時に「提出しなさい」 って言われたから何も考えずに掛け持ちしている会社全部に年末調整の書類を提出していると、確定申告の時に追徴されます。
1番たくさん働いていて1番多くお給料を貰ってる会社にだけ年末調整の書類を提出し、その他の会社には提出しないようにしないといけません。
アルバイトなので、掛け持ちを禁止している会社は少ないと思います。
給与担当者の方に正直に言って、書類は提出しないことです。
私の場合って、どうなるの?
って方は、給与担当者の方にご相談してみてください。
この時期は忙しくしているかもしれませんが、気にすることはないと思いますよ。
私も、色々相談を受けますが、正しい処理をするのが大前提なので、キチンと話しを聞きますし、相談者の不利にならないようになるよう心掛けています。
給与担当者って、そんなもんですよ。
怖がらずに!!
もし、それでも「言い難い」って場合は、ご連絡ください!!
状況を根掘り葉掘り聞くことにはなりますが、私で良ければ相談に乗らせて頂きます(^^)
両親の扶養に入ってる場合は?
ご両親の扶養に入っている方もいると思います。
何も考えずに働いて、年間所得が103万円を超えてしまうとご両親に迷惑が掛かってしまいます。
全ての納税者に対しては調べませんが、所得が多いのに扶養に入ったままにしているとご両親に追徴税が課せられてしまい、ご本人も扶養から外れなければなりません。
そうなると、場合によっては健康保険に自身で入らないといけなくなり毎月の給与が減ってしまいます。
そして、忘れがちですが学生なら「勤労学生」の申告をすることです。
ご両親の扶養に入っており学生なら、住民税が免除されます。
(扶養範囲内の103万円なら住民税・所得税が掛かりません)
勤労学生の申告をしないままにしておき、年収が130万円を超えると、翌年の6月から少ないながらも住民税が引かれてしまいます。
勤労学生の申告は、学生証のコピーを添付すれば良いだけです。
これで、年間数万円の住民税を免除されるので忘れずに申告してくださいね。
私の会社でも、毎年告知はしているのですがきちんと申告する人が少ないです。
あくまで、年末調整は自己申告によるものなので、申告がない限り処理することは出来ません。
「うそ~~!!」
去年、そんなんしてないわって方は、確定申告してください。
確定申告は、過去5年まで遡って出来ます。
必要年度の源泉徴収票などの書類は必要ですが、確定申告した方が良いかも?と迷われてるなら1度やってみることをお勧めします。
まとめ
面倒やなぁ……って、キチンと書類を確認せずに提出していると、思わぬところで損しているかもしれませんよ。
ネットで色々調べることも出来るので、今年はキチンと申告してくださいね。
それと、あなたの会社の給与担当者の方のためにも、書類の提出期限は守るようにしてください(^^)
社会人としての第1歩!!ですよ(^^)